死者は夢をみたのか

制作年: 2023

素材・技法: ミクストメディア, 紙, 写真

エディション: 未設定

サイン:未設定

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死者は夢をみたのか

About the Work

制作年
2023
素材・技法
ミクストメディア, 紙, 写真
エディション
未設定
サイン
未設定
額装
未設定
作品証明書
未設定
スタイル
その他

Work Details

死者は夢をみたのか

写真論『明るい部屋』において著者のロラン・バルトは、亡くなった母の写真を見る際にそこに写る母と現実に存在した母との間に違和感を覚え、見た目はそっくりであるが本質的に同一人物ではないという点において、写真を見ることを夢を見ることになぞらえている。

写真は被写体が確かに現実に実在していたということを保証するが、一方でそれは紛れもない過去であり現在は消滅してしまった存在=死者として切り取られる。この時写真は雰囲気や匂い、手触りなど実在した被写体の全てを正確に捉えているわけではなく、見た目には過去となった現実そのものでありながらも本質的に被写体を留めておくことはできない。写真それ自体は、断片的で今となっては不確かなイメージが定着した平面に過ぎないのではないか。

私の制作は、普段はしないやり方で写真に向き合うことで自身の内面に刻まれた記憶や感情へのアプローチを試みているが、その目的は明確な記憶の想起ではなく、むしろこうした不確かな写真が露わにする忘却に直面することで、それがかつてあったということを自身の身体感覚を通じて証言しようとする試みであると捉えている。

写真を水に溶かすことでイメージが物理的に消滅し、溶けた紙とインクが同化していく。死者となった個々の写真一つ一つを緩やかに繋いでいくことで、自身の過去と現在に通ずる本質を見出すことを試みている。

Exhibition Information

Artist

カワニシユウキ
✔︎

筑波大学芸術専門学群卒業、2023年同大学院芸術学学位プログラム総合造形領域修了。「記憶の忘却に対してどう向き合うか」という問いを制作の原点とし、物質と記憶の関係に主眼を置き制作を行なっている。現在は自身にとって記憶と密接な関わりを持つ写真という媒体に注目し、写真を水で溶かすという手法を通じて記憶や感情といった内面世界へのアプローチを試みている。 筑波大学芸術専門学群卒業、2023年同大学院芸術学学位プログラム総合造形領域修了。「記憶の忘却に対してどう向き合うか」という問いを制作の原点とし、物質と記憶の関係に主眼を置き制作を行なっている。現在は自身にとって記憶と密接な関わりを持つ写真という媒体に注目し、写真を水で溶かすという手法を通じて記憶や感情といった内面世界へのアプローチを試みている。

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Hot Comments

Kotaro1982

Kotaro Yamanaka が
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over 3 years ago

「日比谷OKUROJIアートフェア2023」の【OKUROJI STUDIO EXHIBITION】で作品を拝見しました。 写真を水で溶かすインスタレーション作品《死者は夢をみたのか》印象的でした。 カワニシユウキさんご本人からもお話を伺えて良かったです。 ありがとうございました。

sasa

笹田 圭一郎 が
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over 3 years ago

写真を撮ることで忘れてしまう記憶について考えさせられました!

sato-aya

Ayako Sato が
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over 3 years ago

記憶の有り様が空間を包み、寄せ集められた写真達が水に溶かされていく。断片の連なりが重なり溶け合った時に、また新しい記憶へと生まれ変わっていきそうです。溶かされている写真達は、まるでお花のように美しく見えました。

akary

honma akari が
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over 3 years ago

全く知らない人の写真をみた時には感じない違和感を、自分の知っている人の写真を見た時には感じることがあります。 作品の解説を読んで、一つの解釈を得た気がします。 私はこの作品の中に写っているものや人のことを知らないけれど、その違和感を感じるのか実際に観にいきたいと思います。

ArtSticker_staff_m

mini が
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over 3 years ago

昔から写真を撮るという行為が苦手。それは写真を撮ることに集中したり、思い出に撮ると思うこと自体が今確かに目の前ににあるものから一定の距離を取らざるを得ないからだとカワニシさんの作品を見て気付かされた。でも成長していく子どもの記録は今その瞬間をカメラに邪魔されたくないと思いつつも、見返したいから撮るんだよなぁ。

Other Comments

Dai_M

Dai MIYAGAWA が
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over 3 years ago

「死者」というタイトルに少し怖いイメージを持っていたけど、空間に佇んでみたら静かな気持ちになる不思議な時間が流れました。記憶を喪うことを恐れるよりも、受け止めさせてくれる優しい作品に感じます。

Takeya

Takeya が
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over 3 years ago

写真を水に溶かすということは目や心にやきつけるということなので永久に保存されるということなのかもしれない

kasumi

Kasumi Matsumoto が
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over 3 years ago

久しぶりにインスタレーションを見て、やっぱりアートは様々な制約から解き放たれて、あらゆるmediumから生み出されていってほしいなと思ったりしました。

最終更新日
2023.03.06