「私はまだニューヨークにいる」 ”I Am Still In NY ”

制作年: 2019

素材・技法: 和紙, チャコール, ガラス

サイズ: 8.5 x 6.5 x 1.3 cm (箱ひとつ)

エディション: 1点物、ユニーク

サイン:未設定

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「私はまだニューヨークにいる」 ”I Am Still In NY ”

About the Work

制作年
2019
素材・技法
和紙, チャコール, ガラス
サイズ
8.5 x 6.5 x 1.3 cm (箱ひとつ)
エディション
1点物、ユニーク
サイン
未設定
額装
なし
作品証明書
未設定
カテゴリー
プロジェクト
スタイル
コンセプチュアル, 日常

Work Details

I Am Still In NY 4/20 - 8/22/2020

本来なら4月20日に帰国予定でしたが、パンでミックによって、日本行きの飛行機がキャンセルとなり、ニューヨークにとどまることとなりました。その後、状況は徐々によくなって、日本への帰国は8/22に決定しました。日本に行くはずであった4/20から日本に帰国するまでの125日間、一日一回近所の樹々の拓をとってゆきました。(全ての樹拓の記録はインスタグラム @keiko_miyamori でご覧いただけます)

125個の総コレクションのうち120個のガラスケースのみ写っています。

このシリーズを始めた4月時点で、ニューヨークはコロナウイルスに毎日1万人規模で感染が広がっており、港には海軍の病院船、セントラルパークには野営病院のテントが並び、まさに戦場の様な混乱から始まり、6月にやっと収束に向かいました。大都市がロックダウンされるという経験は、なんとも不気味なものでした。それでも、そこにある自然は、まるで何事もなかったかのように存在し、花が咲き、虫が徘徊して、鳥はいつになく大きな声で鳴いていました。

こんな時に美術に何ができるのかかのジレンマを持ちながらも、毎日近所の樹々の表面の拓をとってゆきました。

スタジオに帰って、採集した拓本(樹拓)を並べて見ると、4月と7月では、町や人の状況も全く違っているのですが、並べられた樹拓は同じように見えています。近くで見ると、和紙や木炭の様子も随分違うのですが、ほとんど見分けがつきません。

私はふと思いついて、ガラスケースを作って見ることにしました。私の作品は和紙で覆われているので、表面を守るために、自分で作品収蔵のためのガラスケースを作っていました。自己流ですので、一つ一つ個性があります。また、作品を買っていただいた方に、オプションで実費で作ってあげたりもしました。しかし、一枚の和紙、しかもこんなに小さな和紙を入れるためのガラスケースは作ったことがないので、まず実験して見ることにしたのです。

大きさは6.5 x 8.5 cm 、紙面上ではいいサイズです。問題は厚みでした。初めは高さ5mmくらいのものにしたかったのですが、何度やっても失敗が多く、うまくきれません。1cm以上にしたくなかったので、1cmでカットしてゆきました。結果として、蓋の厚みもあり1.3cmの高さとなりましたが、作品を入れて見ると、ちょうど良い厚みのようにも見えます。

採集した時点の天気によって、晴れの日はシルバー、曇りはグレー、雨の日は黒に酸化させました。

このプロジェクトにどのような意味があったのでしょうか?人々がソーシャルディスタンスをとり、口から飛んでくるかもしれないウイルスを恐れて、会話もしなかった時期に、樹木に触れ続けていたこと。私に触れられることも恐れずに、そこにあるもの、人間の社会とは違うシステムで運行している世界に触れることが、私にとっては安らぐ時間ではありました。

ここに並べられたガラスケースを見ながら、このキラキラとした透明なガラスの箱こそが、人間が守られている様子を表しているようにも思えてきました。透明な、丈夫な様でいてもろい、 一瞬の記憶を重要なことだと大切に引きずりながら、ずらっと並んでいる。

それが、滑稽でも、儚くても、並べられた私たちが、なるべく美しいものであるように願いながら、ひとつひとつケースをつくって、収めてゆきました。

Exhibition Information

Artist

宮森 敬子
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宮森 敬子

アーティスト

神奈川県横浜市出身
筑波大学日本画専攻、筑波大学大学院日本画研究科卒業

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アートステッカーをご覧になっている皆さまへのメッセージ

今年5月に東京での個展「Layers of Space 集められた時の表面たち」が決まり、4月20日にニューヨークから日本に帰国予定が、パンデミックのために帰れなくなってしまいました。その後、個展は延期され、9月25日−10月17日に開催が決定しました。

私のスタジオのあるブルックリンのベッドスタイという地区は、ニューヨークの中でもクラスターが発生してしまって、感染者が多く、こんなことを人生で経験するとは、思いもよりませんでした。ロックダウンされている間、多くの方々が直面したように、私も展覧会の機会、仕事が減ってしまいました。

当初の予定から125日後の8月22日、無事出国できましたが、アメリカから、2台のベッド、望遠鏡、地球儀などの大きな作品を持って帰ってこなければならず("Imagine Here and There"、"Telescope"、"Globe"という作品)、荷物の郵送や滞在費、高い日本での移動費など、展示に向けての経費を捻出しなければなりませんでした。また、今回の展示で使用する生の花弁は新しいものを再購入しました。(会場に来てくださった方に、匂い、花の枯れるすがたを見ていただけたらと思って、"Imagine Here and There"をご覧ください。)

平面の作品は、人が前を通り過ぎると、表面が揺れます。「時間」は「時のあいだ」と書きますが、その「時」の様々な厚みについて、表現できたらと思っています。逆さまになったベッドの作品は、生きている時間とエネルギーの循環について、感じて欲しいと思っています。

会期中は横浜から会場に通って、一人でも多くの皆さんにお会いしたいと思っています。東京(駒込) の会場に来ていただけたら嬉しいですが、ご自宅でも楽しめるWEB展の準備もしています。

ご支援いただいたお金は展覧会のため、展覧会中の私の生活を支えるために、大切に使わせていただきます。

この作品にスティッカーを送って アーティストの支援ができます。(¥160〜)

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Comments & Stickers

Hot Comments

ZcRoyale

Junya Furukawa
Silver Stickerを送りました。

almost 6 years ago

2018年の11月に1人で一週間NYを旅したことが、今でも自分の中で特別なこととして残っています。 「私はまだニューヨークにいる」というタイトルが、深く刺さりました。

最終更新日
2020.09.28