Seeds For Ideas.011
制作年: 2026
素材・技法: 写真, その他
サイズ: 30.2 × 24.1 × 1 cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:あり







About the Work
- 制作年
- 2026
- 素材・技法
- 写真, その他
- サイズ
- 30.2 × 24.1 × 1 cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- あり
- 額装
- あり
- 作品証明書
- あり
- 作品の販売元
- The Chain Museum
- 発送元地域
- 東京都
- 発送までの日数
- 会期終了後1~2ヶ月程度
- カテゴリー
- ミクストメディア
Work Details
《Seeds For Ideas.011》
サイズ:H 30.2x W 24.1x D 1.0
素材:写真、ドローイング、額
制作年:2026
エディション:1点
作品証明書:︎⚪︎
サイン:︎⚪︎
¥132,000( tax inc. )
尾道の海は、街の生活と地続きでありながら、どこか遠い時間を含んでいるように感じられます。港に近い海は穏やかで、波は大きな音を立てることもなく、ただ静かに光を反射しています。対岸の輪郭ははっきりと見えているのに、距離感だけが曖昧で、見ていると自分の立っている場所が少しずつ揺らぐようでした。観光地としての賑わいのすぐそばで、海は何も語らず、ただ在り続けています。その沈黙が、かえって多くのことを含んでいるように思えました。
■作品詳細
作品裏にサイン入り
マット加工+ホワイト木製額装
■展示風景
展覧会ステートメント
乱暴なイメージだが、現代人の一日は、だいたい「通知」とともに始まり、「スクロール」とともに終わる。ニュースアプリ、SNS、タイムライン、レコメンド動画。気づけば、空の色よりも画面の明るさのほうをよく覚えている。私自身も例外ではなく、まず目に入るのは空ではなく液晶だ。そんな私が「作品をつくる」ことを自覚した最初の動機は、この混沌とした情報社会を映し出す「新しい風景」を描き、それを多くの人と共有したいという切実さにほかならない。
そしてあるとき、親指で画面を縦になで続けるあのスクロールの動きが、そのまま絵画の縦方向の筆致へと反転しうるのではないか、と考えるようになった。
忙しさや目に見えない恐怖は、物理的にも精神的にも、簡単に「壁」を生み出す。感染症、経済不安、炎上、バズ、アルゴリズム──それらは風景そのものというより、「風景を見る自分の姿勢」をじわじわと変形させていく。
私は、その壁を乗り越えて他者とつながる経験を、絵画という場を介して提示したいという、わずかな傲慢さを含んだ願いを抱えている。現代のための「新しい風景」をつくる必然は、そこから生まれている。
会場となる京橋は、東京駅のすぐ近くに位置している。地方から上京してきた人、出張帰りの人、オフィスに向かう人、どこかへ逃げるように歩いていく人──行き先の異なる身体が、この界隈でいったん交差する。かつて橋が川をまたいで両岸をつないでいたように、現在の京橋の地下には線路や道路が走り、頭上には高架とビルの層が折り重なっている。その「乗り換えの風景」のすぐそばで、私はキャンバスの上に、別種の「縦の交通」を描こうとしているのかもしれない。
そこで私が拠り所にしているのが、風景をかたちづくる長い時間と、身体が無意識に受け止めている「重力」の感覚である。ここでいう重力は、リンゴだけを落とすものではない。仕事に向かわせる重力、帰宅させる重力、うつむいて画面を覗き込ませる重力──そうした日々の「下方向」を、画面のなかに沈殿させたいと考えている。そして私にとって決定的だったのが、「風景は縦に伸びる」という直観である。樹木は上へ、根は下へ、地層と海は深く世界を支え、建築は基礎から高層へと積み上がる。親指が画面をスクロールする反復運動を、腕や身体の動きへと引き伸ばしたものが、私の縦の筆致でもある。
私はそれらを、垂直に統一されたストロークと時間のグラデーションとして織り込み、実景から抽出した色彩を再構成しながら、層の堆積として像を育てていく。
こうして生まれる「Landscape」と総称する作品群は、実在の景から得た諸要素を抽象化・再構成した大画面のシリーズである。筆致・色彩・構図は一応きちんと計画されるが、にじみ、はみ出し、塗り直し、想定外のミスといった「事故物件」のような瞬間をどう受け止めるかによって、風景の行き先は変わっていく。
歴史への参照を土台にしつつ、日々変化する情報環境に応答して更新され続けるこれらの絵画は、「継承」と「変化」を同時走行させる風景として、鑑賞者の前に立ち上がるだろう。
今回の個展では、その「完成形」だけでなく、そこに至るまでの「過程」をあえて見せる。行き詰まったキャンバス、進路変更を迫られた下地、ボツになった配色、小さな試し描き──ふだんならスタジオの隅で眠り、誰の目にも触れないはずの断片たちが、展示空間へと引き出されている。
そして、その「過程」をめぐる風景のど真ん中には、パンなどを販売するカフェカウンターが据えられている。東京駅から歩いて8分というこの場所で、ギャラリー中央に立ち上がるカウンターは、都市の動線から少しだけ外れた、もうひとつのプラットフォームである。腕を組んで難しい顔で絵を眺めてもいいし、パンを片手にコーヒーを飲みながら、ただ縦の筆致を目でなぞっていてもいい。
「なにかを口にしながら風景を見る」という、ごく当たり前の身体感覚そのものを、この展示の一部として組み込みたいと考えている。
私の絵画は、壁であると同時に窓でもある。
空間を隔てる平面でありながら、現実と虚構を往還させ、私たちとの関係を新たに結び直す視線の装置だ。本展で並ぶのは、その窓を磨き上げた状態だけではない。磨き残しの跡、拭きムラ、途中で一息つきに行ったときの指紋までを含んだ「過程」の痕跡である。
ときどきパンくずが落ちているかもしれないが、それもまた、この時代の風景の一部だと思ってほしい。完成作と未完成の断片、そしてコーヒーの湯気とパンの香りを行き来しながら、あなた自身の中で、まだ言葉になっていない景色や感覚が、そっと縦に伸びていく瞬間を味わっていただければ幸いである。
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■展覧会情報
真田将太朗 新作個展「FOR」
会期
2026年1月31日(土) - 3月3日(火)
会場
Gallery & Bakery Tokyo8分
住所
〒104-0031
東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 1F
営業時間
08:00 - 19:00
休み
会期中無休
観覧料
無料
アクセス
東京メトロ銀座線「京橋駅」6番出口 徒歩3分
東京メトロ銀座線「日本橋駅」B1出口 徒歩5分
JR各線「東京駅」八重洲中央口 徒歩8分
Exhibition Information
- 過去の展示
- 真田将太朗 新作個展「FOR」2026.01.31 - 03.03
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Artist
画家
画家、2000年生まれ。東京藝術大学美術学部卒、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。SANADA WORKS 代表取締役、赫赫共同代表。重力と時間を縦方向の筆致で描く「新しい
風景」を主題とした抽象絵画を制作。Art Olympia 2022、ベストデビュタントオブザイヤー2025な
ど受賞多数。
JR長野駅永久常設壁画やJR上野駅構内大壁画をはじめ、常設作品は50点以上。
Google、Y's、Aquascutumとのコラボ作品や、Super Formula、冬季五輪スキー競技日本代表
のヘルメットデザインも担当。近年はGINZA SIX 銀座蔦屋書店、Tokyo International Gallery、
台湾新光三越などで個展を開催。








































2026年1月31日(土) - 3月3日(火)までGallery & Bakery Tokyo 8分で開催する、真田将太朗による新作個展「FOR」の出展作品です。