こばやしけむし Ⅵ
制作年: 2021
素材・技法: アクリル, パネル, ミクストメディア, ジェッソ, 水彩, パステル, グアッシュ, 布, 染色
サイズ: 36 × 20.3 cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:なし

About the Work
- 制作年
- 2021
- 素材・技法
- アクリル, パネル, ミクストメディア, ジェッソ, 水彩, パステル, グアッシュ, 布, 染色
- サイズ
- 36 × 20.3 cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- なし
- 額装
- なし
- 作品証明書
- あり
- 作品の販売元
- 小林 喜一郎
- 発送元地域
- 東京都
- 発送までの日数
- 3週間ほど
- カテゴリー
- 絵画
- スタイル
- コンセプチュアル, 半抽象, 日常
Work Details
《こばやしけむし Ⅵ》は、《こばやしけむし》シリーズの最終作として、作家が幼少期に恐れていた毛虫――ツマグロヒョウモンの幼虫をモチーフに描いた作品である。
この毛虫には毒はないが、作家はその毒々しい外見から毒があると思い込み、恐怖と嫌悪の対象として記憶していた。その認識は、身近な人から訂正されていたにもかかわらず、容易に更新されることはなかった。
当時、毛虫に向けられていたのは恐怖だけではなく、嫌悪感と同時に、それがどうなるのかを確かめたいという好奇心でもあった。本作に通底する「死」のイメージは、虫籠に張った水に毛虫を浮かべ、その行く末を見つめていた幼少期の体験を想起させるものとして描かれている。
本シリーズの多くが、記録としては残されているが作家自身の記憶と結びつかない写真を起点としてきたのに対し、本作では、長く記憶の中にのみ存在していた対象が扱われている。制作年である2021年に、作家自身が道端で偶然撮影したツマグロヒョウモンの幼虫の写真は、その記憶と初めて接続する記録として参照されている。
画面では、シリーズを通して用いられてきた「図」と「地」の構造が維持され、透明水彩による輪郭線と絵具の滲みが、像の不確かさと距離感を強調している。
《こばやしけむし Ⅵ》は、誤認された恐怖と好奇心、そして記録と記憶の反転した関係が、後年の記録によってどのように物質へと変換されうるのかを示し、シリーズ全体を静かに閉じる作品である。
View in a Room
How to Buy
この作品は購入が可能です。
¥330,000
ウェイティングリストに登録
ウェイティングリストに並び、自分の順番が巡ってくると、購入可能な作品をご案内させて頂きます。
チャットで作品購入相談
アート専門のコンシェルジュがあなたの作品購入をお手伝いします。おすすめの作品のご提案、購入でお困りのこと、なんでもご質問ください。
Artist
画家
1995年神奈川県横浜市生まれ。愛知県岩倉市および名古屋市で育つ。 2018年、武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。
幼少期より絵画に親しみ、仏教美術や精神世界への関心を背景に、絵画を主なメディアとして制作を行ってきた。 2007年には仏像彫刻家・松本明慶の工房でのワークショップに参加し、彫刻紋様や仏教美術に基づく造形感覚を学ぶ。これらの経験は現在の作品における身体性や反復的モチーフ、時間性の感覚へとつながっている。
武蔵野美術大学在学中は、絵画に加えパフォーマンスやミクストメディアにも取り組み、2015年に兄の死を主題とした作品で学内個人賞を受賞。卒業制作では、自身で染色した布に墨や透明水彩を用いて描く《Real Clothes I・II・III》を発表し、以後の制作の基盤となる手法を確立した。
卒業後も絵画表現を軸に制作を続け、2020年には仏画工房での記憶を主題とした作品《年賀状だけの関係が終わる。》が第22回グラフィック「1_WALL」ファイナリストに選出される。2021年以降、個展およびグループ展を継続的に開催。
現在は、絵画制作を中心に、ドローイングやデジタル表現も取り入れながら、個人的な記憶や精神的体験を出発点とした表現を探求している。









《こばやしけむし》シリーズは、家族アルバムの写真や記憶を起点に、絵画の構造や距離感を探る連作として制作されてきました。本作《こばやしけむし Ⅵ》は、その最終作です。いただいたご支援は、シリーズ全体の記録・アーカイブ、作品の保存環境の整備、そして今後の発表や次の制作へ向かうための基盤として大切に使わせていただきます。作品を通して生まれた静かな関係が、これからの表現につながれば嬉しいです。