現存在

制作年: 2020

素材・技法: 油彩, キャンバス

サイズ: 162 × 130 × 3 cm

エディション: 1点物、ユニーク

サイン:未設定

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現存在

About the Work

制作年
2020
素材・技法
油彩, キャンバス
サイズ
162 × 130 × 3 cm
エディション
1点物、ユニーク
サイン
未設定
額装
なし
作品証明書
未設定
カテゴリー
絵画
スタイル
半抽象

Work Details

最初は実存的な不安におののいている人物が目に浮かんできた。

それが観念的な不安ではなく都会的な、身体的な脅威にまで発展している人物画を描きたいと思った。

か細さとふくらみの両方を要求されてると思い、人物は違う印象をそれぞれ与える3人に構図を決めた。

その時から3人はぼくの中では女性だった。

一番右の人物の体は、縄文の豊穣のビーナスからヒントを得て描いた。

縄文のふくよかで生活に実りあるモチーフとしての女体と、現社会における体の扱いの差異が見えてきて、そこを強調しようと努めたかもしれない。

豊穣の象徴としての女体と、社会的に黙殺されている女性の嘆きを想像した。

そしてそれを痛ましく批判的な気持ちで表現し、一方でサディスティックな気持ちで見つめている自分の暴力的な視線が交わったところに、この絵はあるかもしれない。

ぼくの中では縄文も現代も身体は同じで、本質的には深いところの情緒も心もみな変化なく同一だと思ってる。

ただ、科学的な考えや、物事を細分化したり切ったり貼ったりするような考え方が、太古から伝わってる身体や心の上に深くのし掛かってしまい、身動きができない感じ。

外と内を分けてしまったことによる苦悩と、太古の身体は実は両存してる。

いつも心を描きたいと思ってる。それを探りながら描くと、現代の悩みも絵の上に出てくる。前も言ったけど、本当は空を描きたいのに、ぼくの心にもまだ不安に対する闘志があるから、そこに進めない。

作家自身のこころをよくみて、よく聞き、そのこころを現前させる試みのなかで、今回のこの作品は人間の生死と存在の不可解さに身動きを止められた実存的懊悩をたたえている人物像を表現した。

こころとは、精神のことではなく、岩にも空にも通ずるこころのことである。

ちなみにこの作品の下には異なる絵が存在している。

その構造を改築して今回の作品が完成した。

Artist

高橋 慎太郎
✔︎

人を描きたい。忘れたくないこと、離したくないこと、ひとつずつ懐かしむようにして、この世に散らばった私でない私をたくさん知りたい。
人を愛すること、人を憎み、殺すこと、生きている喜びや、生きている悲しみ、幸せを分け与えることや、不安に怯え、苛立ちを暴力にして振るう人間。
自分の目でこの世を見つめ、表現しなければならないものを可能な限り力を尽くして表現したいです。

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最終更新日
2021.05.20