ONE BITE CHALLENGE AFTER CORONAVIRUS (COVID-19)(デネット/46歳/女性/2020年3月21日)

新宅睦仁
✔︎

新宅睦仁

Artist

制作年: 2020

素材・技法: キャンバス, アクリル, その他

サイズ: 30×30cm

エディション: 1点物、ユニーク

サイン:未設定

1 スティッカー & 1 コメント
Save Fill Icon
5 お気に入り
ONE BITE CHALLENGE AFTER CORONAVIRUS (COVID-19)(デネット/46歳/女性/2020年3月21日)

About the Work

制作年
2020
素材・技法
キャンバス, アクリル, その他
サイズ
30×30cm
エディション
1点物、ユニーク
サイン
未設定
額装
なし
作品証明書
未設定
カテゴリー
絵画
スタイル
その他

Work Details

2019年末、中国の武漢市から始まった新型コロナウイルスは、2020年に入り世界中で感染が拡大し、ついにWHOがパンデミックを宣言するに至った。世界各国で外国人の入国が禁止され、米国では全世界でビザ発給の停止や、必要不可欠なビジネス以外の営業停止、スーパーや飲食店の営業縮小など、リーマンショックをゆうに凌ぐ影響が出ている。同年3月には、カリフォルニア州全土で外出自粛令が出され、状況はいよいよ混迷を極めている。本シリーズは、コロナウイルス発生以降における拙作「ONE BITE CHALLENGE」の別バージョンにあたる。これは作家がロサンゼルスのホームレスと一つのハンバーガーを一口ずつかじり、彼らと困難な状況を共有する試みであったが、コロナウイルスの発生前後では、この行為は別の意味を持ってしまった。作家が彼らにアプローチすることは感染リスクをもたらす脅威となり得るし、逆もまたしかりである。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、互いに6フィート(1.8m)の距離を保つよう勧告している。しかし、そもそもホームレスに近づく人は稀だ。この状況ではなおさらだろう。政府に自宅待機を強いられても帰る家はない。クラスター感染が懸念される。ウイルスは貧富を問わない。皮肉にも、そのせいで彼らの存在を無視できなくなっている。私はこれを一時的な状況だとは思わない。空前の災厄により、いびつな世界構造が炙り出されただけだ。例えば今回、善意としてホームレスに手指の消毒や、ゴム手袋、マスクの着用を求めているが、この行為は目に見えないウイルスよりも、目に見えて不衛生な彼らに対する忌避感の表れとして映ってしまう。一般社会と彼らとの絶対的な距離が、図らずも剥き出しになり、露呈したのだ。私はこの状況を具現化してみせたい。前作と異なるのは、ハンバーガーを半分に切り分け、それを一口ずつ食べる点だ。これは未知の感染症により分断された人間関係を象徴すると同時に、互いの感染リスクを下げるための人道的な配慮でもある。次に、その二つに分かれたハンバーガーを、絵画上で切断面を合わせ、イメージとして修復する。終息に向け一致団結を求める為政者や専門家の虚しい呼びかけ、そのメタファーである。最後に完成した作品に切り込みを入れ、物理的に再び分断する。どう取り繕っても、完全に引き裂かれているのが現実だ。目に見えない脅威に疑心暗鬼が広がっている。買い占めや暴力沙汰も起き、不穏なことに銃が売れている。この恐ろしく不透明な状況が我々に何をもたらすのかは知らないが、これだけは言える。我々はもう、コロナウイルス以前に戻ることはできない。

Artist

新宅睦仁
✔︎

広島→福岡→東京→シンガポール→現在ロサンゼルス在住の現代美術家。美大と調理師専門卒で食がテーマ。無類の居酒屋好き。

アーティスト情報を見る

Send a Sticker

支援募集メッセージ

現在進めている、コロナ禍で外出自粛令下のロサンゼルスのホームレスとハンバーガーを食べるアートプロジェクト「ONE BITE CHALLENGE AFTER CORONAVIRUS (COVID-19)」の活動資金として使わせていただきます。よろしくお願いいたします。

この作品にスティッカーを送って アーティストの支援ができます。(¥160〜)

スティッカー (Sticker) とは?

Comments & Stickers

Hot Comments

Ouma

Ouma(オーマ)
Blue Stickerを送りました。

about 6 years ago

ロサンゼルスのホームレスと半分ずつハンバーガーを分け合って食べるというプロジェクト。 ペインティングというよりもその制作過程に魅力があり、パフォーマンスに近い作品だと思っています。 ロサンゼルスはエリアによって、かなり印象が違う町で、ホームレスと一緒に何かをするというのは作家の安全性も少なからず脅かされると思うのです。しかし、プロジェクトがおもしろいところは、作家がプロジェクト参加の対価を払うにも関わらず、断られることが多いということ。 コロナ前後で作品に変化が入り、コロナ前にはなかった切れ込みがコロナ後には入るようになっています。近くにいても一定の距離を取るかのように、一つのハンバーガーは分断されているけれど、確かに一つのハンバーガーを分け合ったという事象がハンバーガーの中に残っています。 善意でも偽善でもただの気まぐれでも、言うは易しで行動できる人はとても少ないです。 想像しているのと実際にやってみるとでは全然違う経験をした人も多いと思うのですが、この作品には、実際にやってみた作家と、それを見ている私たちの間にも分断があることを感じさせます。 分け合うことと分かち合えないことがいつも同時に存在していることを表しているようにも見えました。 現在、制作の様子を作家のYoutubeにもアップしてるようなので、作品制作の裏側に興味がある人はそちらも調べてみるといいかも。

最終更新日
2020.05.02