# transfer 03
制作年: 2021
素材・技法: 和紙, アクリル, 鉛筆, 色鉛筆, チャコール, その他
サイズ: 額サイズ:30.1×42.4×2cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:未設定

About the Work
- 制作年
- 2021
- 素材・技法
- 和紙, アクリル, 鉛筆, 色鉛筆, チャコール, その他
- サイズ
- 額サイズ:30.1×42.4×2cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- 未設定
- 額装
- なし
- 作品証明書
- 未設定
- カテゴリー
- 絵画
- スタイル
- コンセプチュアル, 日本画・和
Work Details
# transfer 03
石(意思)の転送。
Transfer(仮)のコンセプトにたどり着いた経緯は2つ。
ひとつめ。
わたしは「和紙」のもつ美しさ、アート素材としての味、扱いやすさもあって、自分にフィットした表現素材として制作の際には極力使うようにしている。
そして、島根県石見地方に今も伝わる「神楽面」制作の伝統技法。
神楽を舞う際に使用するお面には、全国へそれを伝えるために便利な素材、「和紙」を選んだ。立体物の型さえあれば、それぞれの地域で取れる和紙を使って神楽面を制作することが可能だからだ。
実に効率的である。
そして軽くて丈夫な和紙のお面は、神楽舞のアクティブな動きに適している。
和紙を何重にも貼り合わせて厚みを出し強度を上げ、柿渋で仕上げる。
わたしもこれまで制作に和紙と柿渋をずっと使ってきたが、これらがあれば立体物が作れることに改めて気づき、ハッとした。
それと、「転送する」という概念。
日本人もこれまで自然信仰のひとつで、例えば大きな石を時間とコストをかけて移送してきた。
これがわたしの中で、近代化の輸出入コスト・エネルギー浪費と重なり、これからはどうあるべきかに思いを巡らせてみた。
その結果、神楽面の思想にたどり着く。
例えば川に佇む大きな石を、移送することなく、現地で和紙を使って型取りし、見せたい場所(展示会など)で披露する、というやり方だ。石や岩は、川やその土地にあることに意味があり、動かす必要はなく、そのフォルムや概念だけを移送できるのではないかと思った。
これは神道で神霊を分ける「分け御霊」の考えとも近く、自分の中で妙に腹に落ちる考え方だった。
ふたつめ。
現代性。
現代に生きるわたしは、作品の中に、「今の」要素を入れるようにしている。
理由は、例えば1000年後に振り返ってもらったとき、この時代に起きたことを、想像し思いを巡らせてほしいからだ。
今は、どんな時代だろう。多種多様な要素がある中で、わたしがしっくりきたのは、「鮮やかな」「グラデーション」だった。
これがちょうど、「意思の集合体」という概念とも重なった。
磐座などにも見る自然信仰も、神社が立つ場所も、もともとは人が集い、人の思いが集まった場所と言える。その「思いの集合体」が、現代ではWeb上、SNS上でも形作られるようになった。
これが実に、今を表しているのではないか、と感じた。
本作のイメージを具現化した大きな立体を、来月開催されるタグボート アートフェアにて展示いたします。
ぜひぜひ、実物を見に来ていただけると嬉しいです!
http://www.tagboat.com/artevent/tagboat-art-fair2021/
[展示概要]
タグボート アートフェア
2021.3.6 (土) 11:00 – 19:00
2021.3.7 (日) 11:00 – 18:00
[会場]
東京都港区海岸1-7-1
東京ポートシティ竹芝
東京都立産業貿易センター浜松町館 3F
[入場料]
1,000円(学生無料)
正確には「はじめておりました」です(笑)
2019年にはじめて、アートバーゼル(マイアミ)の会場に足を踏み入れたとき、その並外れたスケール感、かっこ良さ、圧倒的なパワーに、全身の震えを感じるほど興奮したことを今も鮮明に覚えていて、そのときに思ったことが、「わたしもここで必ず展示をする」でした。
「いずれ」ではなく、具体的に期限を決めることで、自分をごまかさずに向かえるのではないかと思い、絶対に実現するべく、その過程も公開していくことを決めて、目下、活動中です。
その投稿の中で、本件のTransfer(仮)の制作風景もアップしています。
現在は3つの動画が上がっていますが、完成し、展示するまで上げていこうと思っておりますので、覗いていただけるととても嬉しいです。
No.1(22)
No.2(24)
No.3(25)
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Artist
Artist / 芸術家 / 錆和紙作家
伊藤咲穂(1989年島根県生まれ)は、山梨を拠点に活動するアーティスト。和紙による大規模な絵画制作や神社への奉納を通じて、自然と人との関わり、そして“礼拝としての芸術”の本質を探求している。
武蔵野美術大学でテキスタイルを学び、島根の石州和紙工房で修行し、“錆和紙”を発明。その後、金属・土・砂鉄・岩絵具・水干絵具を和紙に漉き込む独自の技法を確立。近年には日本画の伝統的な色彩や思想に着想を得て、独自の抽象絵画として展開している。
彼女の作品の根底には、“梵我一如”に通じる古神道的世界観——すなわち、人は自然と分かちがたく結ばれ、その恵みの上に生きているという思想がある。彼女にとって、その“人と自然を結ぶ象徴の姿”が神社である。
その土地の自然から素材を“お借りして”作品を制作し、芸術という人間的行為を通じて、その地の神=自然へと“お返しする”。この循環的行為は、自然の完全性と人間の意識的行為とのあいだに生まれる“礼拝のかたち”であり、創造とは、自然への感謝を人間の手で可視化する営みだと捉えている。
彼女にとって“水”は、生命を育み、風土を形成してきた貴重なものであり、感謝や畏れが信仰心と結びついた象徴的存在である。
伊藤は、そうした人と水との関係性を受け継ぎ、絵画の制作においても、水を単なる素材ではなく、和紙や岩絵具と並ぶ重要なマテリアルとして扱っている。制作の最終工程では、“落水”と呼ばれる和紙の伝統技法を用い、水を作品の上に撒くことで、風土と身体の交感を痕跡として刻む。
伊藤の活動は、神道美術における“見えないもの”を描こうとする精神の現代的継承である。神道では、神は姿を持たず、影や自然の現象を通じて顕れるとされる。伊藤はこの思想を抽象絵画として再解釈し、西洋美術における抽象表現主義と対話させながら、日本的霊性を現代の造形言語へと昇華させている。
人間は自然の一部でありながら、自然を敬い、感謝し、返礼し得る存在である。その意識の循環を芸術という形に結晶させること。それが、伊藤咲穂の芸術であり、神道の精神と現代美術の接点である。
2023年に出雲大社へ《命の礼拝》を奉納。2024年にはホテルJANU TOKYOに《青の礼拝》シリーズが常設展示されるなど、国内外で活動の幅を広げている。





























こちらの作品を基に、大作へ向けて制作を頑張っております。
大きいためいつも以上に制作費用がかかります・・・
ゆえにご支援いただけると幸いです、よろしくお願いいたします!