
About the Work
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- Painting
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Work Details
渋谷を舞台に展開されるピクセルアートのイベント「シブヤピクセルアート2019」に際して製作しました。
今回のイベントのテーマは「現代の妖怪」でした。
ススキが揺れる様を障子越しに見た時、原因の分からない流行り病や事故など「妖怪」とは、勘違いから生まれた混乱や、常識では測れない「よく分からないもの」を畏怖する気持ちから生まれた存在と捉えています。しかし、科学的な思考が定着した現代では「よく分からないもの」は積極的に観測がされるため、「妖怪」が身近ではなくなってしまっているように感じます。
この作品は、木枠に貼ったネットの隙間に絵の具をたらしてピクセルアートを描いています。
手前にシワのついた紙を貼り付け、奥側から照明で照らしています。
鹿の角が生え、口が大きく裂けた大きい頭の人物が佇んでいる様子を描きました。シワのついた紙の透け具合によって、細部が判別しずらくなっています。
このような見たことない、しかしそこに存在している異形は「妖怪」の定義に当てはまるのではないでしょうか。
実はこの人物は妖怪ではありません。
「ピユピルの民」です。
2019年2月に開催した展示「閉鎖国家ピユピル(※1)」にて、仮想のリゾートの住民として「ピユピルの民」をブロックチェーン上に誕生させました。
「デジタルデータの所有」をテーマにした展示で、仮想通貨の基幹技術であるブロックチェーンを用いて、デジタルデータに改ざん・複製の禁止と、所有者の記録をすることで、それを実現しました。ソーシャルゲームのキャラクターのように、購入はしてもオリジナルのデータは運営元のサーバーにあるままで、運営が停止されれば購入したはずのキャラクターも無くなってしまうというものではなく、たとえ我々が死んでも「ピユピルの民」はブロックチェーン上に存在し続けます。
その展示では自分のアバターとしての「ピユピルの民」を購入でき、現実世界が辛く逃げ出したくなった時に、リゾート地「閉鎖国家ピユピル」にアバターを送信することができます。ブロックチェーン上にはアドレス「閉鎖国家ピユピル」が存在し、そこに送信処理をすると「ピユピルの民」の所有権も永遠に抹消されます。その時、自分のアバターがリゾート地で自由を謳歌する様子を夢想すると共に、デジタルデータの喪失を体験することで、逆説的に、現実世界のモノと同様の所有感を味わうことができるのではないでしょうか。
※1:閉鎖国家ピユピル 2019年2月阿佐ヶ谷VOIDで開催した展示。プログラマーの高崎悠介と共同で作品を製作。
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