金子 千裕
写真家/Photographer
写真家/Photographer
宮城県仙台市出身。石巻専修大学理工学研究科機械システム専攻修了。エンジニア、百貨店事務員、広告カメラマンなどを経て現在に至る。ワークショップ『夜の写真学校』32期生。元々ストリートスナップを得意とし、イベント撮影や美術家の制作記録を撮影をすることが多い。写真をメインにしつつも美術家との関わり合い、影響から写真以外の表現活動を行うこともある。写真作品としては、写真が持つ強い記録性を意識しながら現在は『夜』と『異界』をキーワードに撮影を行っている。
1980年宮城県仙台市出身。2005年石巻専修大学理工学研究科機械システム専攻修了。エンジニア、百貨店事務員、広告カメラマンなどを経て現在に至る。ワークショップ『夜の写真学校』32期生。
2010年ごろから睡眠障害を患うようになり、ほぼ同時期の2011年に東日本大震災が発生。実家は内陸にあったため難を逃れたが、青春時代を過ごした石巻の街が被災した。
「このままボヤボヤ安穏と生きている場合ではない」と考え、自分の意志を表現し発信する作家になることを決意する。
表現方法として写真をメインに選んだのは、父方の叔父と母方の大叔父がカメラマニアで子どものころからその二人に可愛がられたため写真やカメラに親しみがあったこと。
中高の部活や大学の研究室で暗室経験があり、それがデジカメ全盛の時代でも生きると感じたこと。
00年代のPCブーム、インターネットブームの中、写真が今後どの他の表現方法よりも直接的で早い、即応性がある表現手段になると実感していたこと。
特に東日本大震災のときの写真(および映像の)早さとパワーは怖ろしいものさえあった。
子どもの頃から慣れ親しんだ名取川が津波で逆流していく様は、実家が名取川の支流の近くにあったこともあり、絶望から笑うしかなかった。
また視覚情報の強さから、マジックで培った作劇の手法や世界観の構築もまた生きると考えたことが挙げられる。
2012年に外資系製薬会社を睡眠障害で退職後、一年ほどの療養を経てカメラマンの榊智朗氏に指導を受けた後
「もっと写真を作家的に本格的に勉強したければ」とワークショップ『夜の写真学校』の存在を教わる。
2015年からワークショップ『夜の写真学校』で瀬戸正人氏、大野伸彦氏に師事。2018年に集大成の個展『清濁』を開く。
ほぼ同時期の2016年から世田谷の生活工房で2018年に展示をすることを目的としたコンテンポラリーアートのワークショップ『みっける365日』に参加。
講師であった美術家の北川貴好氏、青山悟氏から大いに影響を受け、北川氏の誘いもあり2017年、2018年のアートイベントに記録写真および作家として参加させてもらう。
またゼミが別であったためあまり絡みはなかったものの、二人組のユニット『キュンチョメ』やタノタイガ氏からも影響を受けた。
とくにキュンチョメは石巻で行われた第一回リボーンアートフェスティバルの参加作家であり、その『ネガティブをポジティブに変換する』というコンセプトに強い感銘を受けた。
それらの経験をへて、わたしは写真の記録性と即応性、そして視覚という感覚の強さを意識しながら作品を制作している。
興味分野としては、学生時代に学んでいた工学。工学と接近分野であった生物学、心理学。そして学ぶことができなかった民俗学や文化人類学にある。
それらは全てヒトという種に深く関わる学問だ。
現在は『夜』という視覚が制限され、一説によると理性が薄くなる時間帯。そして多くの物語が語られてきた時間帯に強く惹かれる。
2020年を、人の心が知りたいと思いながら、記録しなければと思いながら生きて写真している。