✴︎ステートメント✴︎
私と、私の作品は、どこまでも続く大きな何かの一部である。
四角い絵画には、目を瞑ったまま得られる多くの体験がある。 見えない部分は、見ようとすること、想像すること、考えること、愛おしく思うこと、 くぐってのぞく努力をすることで補うことができるかもしれない。 隣にある風景を描き、描いたときの粒子を見つめて伸ばしてみる。 それらは光と人と場所、全てによって成り立ったものである。
修了作品である「あなたの位置 私の場所」は、部屋の名前である。
壁一面を使った作品は、私における絵画の存在を可視化したものであり、 四角い画面の中にはどこまでも想像ができ、それが3次元に出てくる上で想像性を保つために、 フレームから出てきたものたちは、半立体という方法を選択した。 フィンランドで取材をした風景や、これから現れるかもしれない景色を題材に絵画の着想を得 た。 長い時間を部屋で過ごし、そこから見える窓は未来を期待させ、身を守るための場所となった。 頭の中でくるくると視点を変えて、物事を様々な位置から「みる」。
私の近くにあるものを巻き込んで、どこまで続いてくれるのか。 私の目では見えないところで、何が行われているのか。 現実より遥か遠くの場所にあり、時間の幅も予測できない宇宙的な視座である。 枠=フレームは、あなたがどこにいるのかを想像させるためにあり、一時的に私の場所を固定さ せるものでもある。
陶芸作品の街はライフワークから生まれてきた偶々の作品である。 ものをつくることは、何かを動かして予期しなかった何かが生まれる瞬間に立ち会うということ である。それらは作者本人もわからず作品そのものが自立している瞬間でもある。 これまでにつくっていた建物や遊具などは、徐々に街になっていき、空間の使い方も変化した。 そして、生み出された陶芸作品たちは意図せず絵画との対比のようになった。
見ようとすること。気配を残すこと。自立した瞬間を受け止めること。それがどこまでも想像が できること。
私が求める作品制作のあり方である。



