犬張り子を「表面だけの虚しい造形」と考え、未来的な雰囲気と、伝統的な紋様をかけ合わせ制作することで、「現在の日本」をすくい取ることが出来ると考え制作しました。
この作品では、左側面には黒い円を日の丸に見立てペイントし、右側面には牡丹の花の紋様をペイントしています。どちらもモノトーンのモザイクパターンで一部を侵食させた絵柄にしています。クラシカルな犬張り子の形状や伝統紋様と、メタリックな近未来的なイメージをかけ合わせ制作しました。
吉田 朗
アーティスト
アーティスト
1976年、神奈川県生まれ。(読み:よしだあきら)2002年、多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業。
主にFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を素材とした立体にエアブラシで繊細なペイントを施した作品を制作。現代社会が抱える問題や矛盾を風刺的、かつ優美に表現する。彼の作品は一見親しみやすくポップで美しいが、そこにはいつも観る者をドキリとさせるようなアイロニーが込められている。作品のビジュアルと描かれているテーマの強烈なギャップが吉田作品の魅力だ。職人並みの細かい手仕事を得意とし、特に作品表面に施すエアブラシによるペイントはプリントと見紛うほど精巧。香港最大の鉄道会社「MTR」の City One(第一城)駅に作品が常設展示されている他、日本一の宝くじ売り場、西銀座チャンスセンターの招き猫「宝猫」の制作など公共アートの分野でも活躍している。