三田村 光土里
現代美術家
現代美術家
1964 愛知県生まれ
1985 南山短期大学 人間関係科卒業
1988 名古屋ファッション専門学校卒業
1995 現代写真研究所基礎科修了
2005 文化庁新進芸術家海外研修制度
「人が足を踏み入れられるドラマ」をテーマに、写真や映像、言葉や日用品などの多様なメディアで構成した空間作品を国内外で発表。フィールドワークから得られる自身と世界との接点を手掛かりに、私小説的な追憶や感傷から立ち上がる心象風景を空間に造形する。世界各地で人々と朝食を共にする滞在制作“Art & Breakfast”では、滞在地で集めた材料でインスタレーションをつくり続け、文化的境界を越えて共感できる気づきをユーモアと批評的な眼差しで表出させる。
記憶は日々頭の中から消えて行き、印象だけが心に残される。わたしは、その形を失った日々の残像から浮かび上がる印象だけをすくい取って作品をかたちづくる。異国の地に生きる人々や過去に生きていた人々、今を生きるわたしや周り人々の日常が表出する感情を手掛かりに、そこに漂う不在感を映し出だそうとしている。そこに現れるのは、文化的差異やあらゆる境界を越え、誰の人生にも寄り添っている、不器用で愛しい日常の細々とした感情や記憶の痕跡だけだ。記録や史実も、記憶は不在のまま、印象だけが生み出されて行く。思い出の輪郭は切り取られ、そこに象られたシルエットには、かつてその場所に在ったはずの感情だけが漂っている。