「銀河鉄道の夜」の冒頭、カンパネルラが友達と、祭りの夜に川に流す烏瓜を取りに行く相談をしているシーンがあります。
作中、実際に烏瓜を流す場面は描かれませんが、無数の小さな烏瓜の灯籠が暗い川面を流れていく様子を想像してみると、
まるで地上に銀河が投影され、自分を取り囲む全方位に星空が広がるかのような光景が脳裏に浮かび上がります。
「銀河鉄道の夜」は、地上と銀河が互いを投影し合う構造になっているという気づきが、
この物語をモチーフにするきっかけになりました。
というのも、私が取り組んでいる静物画もまた、ありふれた物に物語や観念を投影することで
複雑性と深みを獲得してきたジャンルだからです。
机上の静物とその現象に、「銀河鉄道の夜」を投影して描きました。
この制作が、物語の構造を顕わにし、私を銀河の旅にいざなってくれることを期待して。









