ここに落ちていけるのなら、 しあわせになれる
制作年: 2023
素材・技法: キャンバス, 油彩, 鉛筆
サイズ: 72.7 × 91 cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:未設定

About the Work
- 制作年
- 2023
- 素材・技法
- キャンバス, 油彩, 鉛筆
- サイズ
- 72.7 × 91 cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- 未設定
- 額装
- 未設定
- 作品証明書
- 未設定
- 作品の販売元
- 川島桃香
- 発送元地域
- 未設定
- 発送までの日数
- 未設定
- カテゴリー
- 絵画
Work Details
自作の一編の詩から制作した絵画である。
以下詩を載せます。 君が千切ったはなびらの数だけ私の縫合傷は増える。
そんなことに君は気付かない。
君は、白く、軽く、脆い、浮遊物が落ちてくるうつくしさと、 光がつくりだしたゆらめきだけを知る。
死など知らない。
それでも私は死んだ。
春の木漏れ日が眩しくて、 君も、 「ここに落ちていけるのなら、幸せになれる」 と言った。
死など知らない。それでもわたしは死んだ。
君と 「あの棘の山が崩れるときには手を繋いで、 ぽろぽろと好きな言葉だけを溢そうね」 と約束をしていた。
死など知らない。
きっと知らない。そ
れでも私は死んだ。
49キログラムのわたしが頭から落ちる途中で、 わたしは、海に、還った。
だから、死など知らない。
なにもしらない。
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「喪失が生じた後において、実体のない他者を愛し続けることは可能であるのだろうか」 という問いを軸に、絵画・インスタレーション・詩を横断しながら制作を行っている。 川島桃香は、「喪失が生じた後において、実体のない他者を愛し続けることは可能であるのだろうか」 という問いを軸に、絵画・インスタレーション・詩を横断しながら制作を行っている。 私たちは他者をどのように記憶し続けるのか。 他者の不在が決定的となったとき、その輪郭はどのように変容し、私たちの内部に留まり続けるのか。 川島の作品において、「君」と呼ばれる存在は、単なる個別的な存在を超え、「他者の不在そのもの」を指し示す。 近年は、詩やテキストを起点とし、言葉が持つイメージや空気感を、絵画やインスタレーションへと変換する制作手法を探求している。言葉の持つ具象性と、絵画の持つ非言語性の間に生まれる「翻訳のずれ」を意識しながら、記憶や喪失の輪郭をなぞるように制作を行っている。 2025年に発表した《私たちが選択した生存を、誰にも蹂躙させないと、今ここで宣言してみせる》 では、「800日間生存し続けた証」として、800枚の耐震マットに指紋を押す という行為を通して、「君」との約束を可視化した。 指紋は、個人を識別する記号でありながら、そのわずかな凹凸によって私たちの行為を支える機能を持つ。 この作品では、指紋を「描画行為」として捉え、耐震マットに押し続けることで、私が800日間生存し続けた「証」とした。しかし、800日目を迎えた今、その指紋は「君」を遠ざけ、私自身の生存を肯定するものへと変容してしまったのではないか——その問いは、現在の制作へと接続されている。 新たな制作では、詩と絵画の関係性を再考しながら、「君」の不在を記録する手段としての絵画を模索している。 詩において、「君」と「私」の対話を継続することで、他者の不在と向き合うことは可能なのか。 詩を起点に制作された絵画が、それ自体の「場」を持つことで、新たな対話の可能性を開くことはできるのか。 自己と他者の境界が曖昧になるとき、「他者の記憶」はどこまで維持されるのか。 こうした問いを抱えながら、川島は「喪失の後における他者の在り方」について、探求し続けている。
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