未定義の空間

制作年: 2026

素材・技法: アクリル, パネル, 絹・シルク

サイズ: 100 × 100 cm

エディション: 1点物、ユニーク

サイン:あり

この作品は購入が可能です。

311,000

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About the Work

制作年
2026
素材・技法
アクリル, パネル, 絹・シルク
サイズ
100 × 100 cm
エディション
1点物、ユニーク
サイン
あり
額装
相談可
作品証明書
あり
作品の販売元
小野 仁美
発送元地域
東京都
発送までの日数
3週間ほど
カテゴリー
絵画
スタイル
抽象

Work Details

作品のコンセプト

 見えないものを理解しようとするとき、人は輪郭や境界を作り、位置を決めることで世界を把握したりコントロールしようとする。ところが実際の世界はそんなに都合よくできてはいなくて、何かを分けるなんて難しく、もっと曖昧でぼやけていて、混じり合いながら存在している。

 絵画は枠の中に存在するフィクションで、現実とは異なる秩序の中で成り立っている。そこへ筆触や筆致などを置いた瞬間、どうしても馴染ませて消したくなってしまう。何かを描こうとはしているはずなのに、強い意思を押し付けるようで私には抵抗感が出てしまう。私の絵づくりは画面の中で起こる現象を制御することではなく、それを受け入れ、応答する行為が作品を完成させる。

 水に溶いた絵具を布に落とすところから絵づくりが始まる。絵具は繊維を伝い、想像とは違った広がり方をする。私はそれを完全には制御しない。それでも完全に放置しているわけではなく、ちょっと筆で邪魔してみたり、水を流れの反対側から押し流してみたり、新しい絵の具を落としてみたり、そのまま待っていたりする。どの状態で干渉してみるのか。どこで手を止めるのか。その判断の積み重ねによって、画面は表情を変えてゆく。

 滲みは水に委ねるという選択を良しとできるかどうか。その揺らぎを作品として認められるかどうか。その都度の判断の痕跡が、結果、滲みとして遺される。

 支持体に選んでいる薄い布は、光を透かし、下層で描いたストロークが浮かび上がる。空気や光も含んでいるように感じる。絵具が画面を流れるとき、脈や雷の分岐のような痕跡が残ることがある。それは描いたというより、産物に近い。

 関心の出発点は皮膚の層構造とその見え方にあった。やがて水面を眺めるときの視線の移ろいや、水底から跳ね返る光の揺らぎへと興味が移り変わる。これは古典絵画を見ている時の、人の視線の動きと近しい構造に感じる。

 近年あらためて意識しているのは、「余白が最初から空間をつくっている」ということ。私の制作は、絵画の秩序に身を委ねながら、その内側で小さな判断を繰り返し重ねる行為である。制御と委ねること、そのあいだで考えること。曖昧さを受け入れること。

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小野 仁美

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武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻修了。東京を拠点に活動中。

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最終更新日
2026.07.30
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