インタビュー企画に合わせて、ArtSticker限定で販売いたします。
長谷川 彩織
アーティスト
アーティスト
「迷子の風景」と題する作品を制作。見るということ、存在や時間に向き合う中で私たちが普段慣れ親しんでいる「風景」の本質を探る。
statement
「迷子の風景」と題する作品を制作しています。生の植物と写真に撮った風景を同じ画面に構成し、描いていく中で次第に両者は動き始めます。互いに絡み、共生するように混ざり合っているかと思えば、再生と破壊を繰り返しながら広がり、風景を形成していく。二つの間で繰り返すリズムは風景の前に佇む人の意識を記憶や空想へと導き、彷徨わせます。そんな繰り返される儚くも力強い循環の中で迷子になれたらと思っています。
写真の風景はいつの日か見た風景、今日じゃない、過去の時間の中で見つけた風景のかけらのようなもの。それを見つめる。カンカンの箱に入った複数枚の写真の中から選ぶ、何でもないような風景、たまたま撮った写真、どこなのかももう思い出せない場所やいつも見続けている身近な場所。
植物と風景を描く、でも二つを同時に見ることはできない。同時に描くことはできない。交互に描いていく、重ねていく、植物を見ているときは風景を見ていない。風景を見ているときは植物を見ていない。集中して見つめている間に見落としているものが必ずある。何を見落としたのだろう?なぜ見落としたんだろう。
ひょっとしたら見落としてしまえるほど安心感のある存在なのかもしれない。身近で見慣れたものを見失うことが私たちは得意だから。
意識の不在によって見落とされた風景を「迷子の風景」と呼んで、見落とされるであろうその存在を見つめ返してみる。