Call(呼び声)
Year: 2022
Material/Technique: Canvas, Oil
Size: 162 × 130 cm
Edition: Unique
Signed:Included

About the Work
- Year
- 2022
- Material/Technique
- Canvas, Oil
- Size
- 162 × 130 cm
- Edition
- Unique
- Signed
- Included
- Frame
- Not Included
- Work Certificate
- Not Included
- Category
- Painting
- Style
- Emotional
Work Details
2022年Idemitsu Art award入選作品です。
Call
夜の湖畔が好きだった。
蒸した草むらの匂いも、何処からか鳴く生き物の声も、街明かりに紛れてかすかに瞬く星空も。
取りたての運転免許で、夜な夜なまるで呼ばれるように通ったものだった。
時がたち気がつくと、友達や先生や教え子たちが、海で、川で、湖で、いつの間にか皆、いなくなった。
私はますます水際に立つようになった。
チャプチャプと波打つ音の間に、知った声が聞こえて。
サワサワ揺れる木々の影に、ふっと姿が現れるような。
今もそうして呼ばれるように、夜の道を走らせる自分がいる。
いなくなってしまったものたちは、時折ひどく永遠や運命を思わせる。
”いない”ということが、ゆえに"いなくならない"ということと表裏一体だと、いつも思い知る。
確かにそこに、その時やその光があったことを、不在という状態は囁きかけてくる。
私は絵を描くときいつも、どこかズレた隙間に落ちている。
アトリエはいつかも知れない、どこかも知れないところにあって、私はそこで何かが囁く声に耳を澄まそうとする。私は感じたり感じなかったりしている自分の領域を見ている。私はその声に呼ばれるまま、ふいにいなくなったり、聞こえないふりをして留まったりしている。
2022/7/15 石神雄介
Artist
画家
1988年 千葉県生まれ 2013年 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業 2022年 FACE展2022 優秀賞 Idemitsu Art Award 2022 入選 現在、千葉県で制作 2000年〜2007年、画家/神野直邦に師事を受ける。 2013年大学卒業後、不完全だった卒業制作の完成を目指し活動を開始。 2013年〜2017年、詩人/川㟢雄司、武術家・忍道家/五十嵐剛と共同生活を送り、自身の制作への思索を深める。 2015年『頂上への沈降』で初個展(詩人/川㟢雄司『あわいの結び目』同時開催)。卒業制作展で未消化だった、身体の運動を伴う鑑賞を促す展示構成を取り入れ、大幅に規模を拡大し提示する。 2016年〜2017年、山梨の個人宅に飾るための作品制作依頼を受け、展示場所のリサーチをもとに100号〜150号の大型作品の連作6点を制作。 2018年以降は絵画、模型、立体の制作を進め、2020年個展『光景の背後』を完成。前回展示よりさらに鑑賞者を空間に取り込む形で、〈見る/見られる〉ことの雛形であるような展示空間を制作し、絵画と人との関係へ言及を進める。 2021年個展『画家の模型(眩暈と剥離)』はオープンスタジオの形式で、展示空間の壁面製作から自ら行う。企画・構想・制作・発表のすべての工程を管理する中で、展示という巨大な模型と、画家の模型としての自己を作る感覚を得る。〈実存するすべては何らかの比喩的現れ、すなわち模型である〉という立場から、明確に画家として絵画制作に向き合う。 2022年個展『透明な日』、個展『Call』以降の現在は、〈記憶は、過去現在未来という時間の一部が、その都度一瞬のうちに構築される模型である〉〈私の心の底で、あらゆる時間と場所は撹拌され、あらゆる位置や存在が関係し、絵画はその模型として現れる〉という思想から制作を進め、発表を続けている。 〈グループ展〉 2021年 『ふなばし現代アート展 第8回 アラカルト』 (船橋市民ギャラリー/千葉) 2022年 『FACE展2022』 (SOMPO美術館/東京) 2022年 『FACE展 選抜作家小作品展 2022』 (REIJINSHA GALLERY/東京) 2022年 『Idemitsu Art Award 2022』 (国立新美術館/東京) 〈個展〉 2015年 『頂上への沈降』 (船橋市民ギャラリー/千葉) 2020年 『光景の背後』 (EFAG East Factory Art Gallery/東京) 2021年 『画家の模型(眩暈と剥離)』 (オープンスタジオ/千葉) 2022年 『透明な日』 (オープンスタジオ/千葉) 2022年 『Call』 (スタジオ35分/東京)
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