『ニオノウミにて』
Edition: Unique
Signed:Not Set

About the Work
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- Credits
- 作・演出:神里雄大 出演:浦田すみれ、重実紗果、嶋田好孝 美術・照明:dot architects 衣装:大野知英 舞台監督・音響:大久保歩(KWAT) 照明アドバイザー:十河陽平 制作統括:本郷麻衣 制作:遠山きなり、萩原麗子(京都芸術センター) 協力:株式会社precog、合同会社elegirl 助成:芸術文化振興基金、アーツコミッション・ヨコハマ 共催:KYOTO EXPERIMENT、京都芸術センター 主催・製作:岡崎藝術座
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- Theater
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Work Details
2017年の秋、神里雄大は京都の飲み屋で出会った釣り好きの男性からこんな話を聞いた。
琵琶湖では、食性の広さと繁殖力の高さによって膨大な数となった外来魚のブルーギルが固有種を脅かし、既存の生態系を破壊している状況が長年続いている。
しかし、特定外来生物に指定され、琵琶湖に限らず全国的にも駆除の対象となっているブルーギルは、もともとは北米に分布している種だ。
「ブルーギルを日本に持ってきたのが誰だか知ってる?」と言った男性は、意外な人物の名前を続けた。
外来種を排除するべき悪、固有種を保護するべき善と断じてしまう思考回路は、内と外を切り分けようとする昨今の社会情勢と容易にパラフレーズできてしまう。「伝統」や「オリジナル」といった固有種に象徴されるイメージは、本当に真なるものなのだろうか。外来種のいなくなった湖は美しく生まれ変わるのだろうか?
しかし、リサーチを進めていくにしたがって、固有種と外来種の単純な対立のみならず、さまざまな思惑が複雑に絡みあう琵琶湖の状況が明らかになってきて−
近年、南米をはじめ、自身に縁の深い土地を巡る旅を続けてきた神里が、いま、自ら暮らす日本で探る生態系のバランス。
ノート
琵琶湖で釣りをして、回収ボックスに入れたり、リリースしたりした。様々な立場の人の話を聞いて、生態系保存と治水の関係を考え、外来魚駆除大会へも行き、ブラックバスを食べ、湖岸を一周した。いつもざわざわしていた。誰かが問題視していることを誰かはなんとも思わない。複雑に絡むそれぞれのトピックは立場のちがいを際立たせて、対立するか無視し合うかしか先はない、みたいな感じがして、こわかった。いまの世の中の縮図を見た気がしてしまった。でも、琵琶湖はいつまでも見ていたいほどうつくしくて、漁師たちの住む沖島も湖岸から見た竹生島も、神秘的な雰囲気に満ちていた。能の「竹生島」をこの作品の参考にすることに決めた。生き物に内も外もあるのだろうか、人間にそれを決める権利などあるのだろうか。こわい、けれどもうつくしい琵琶湖のことを想像しながら、キャストやスタッフたちと話し合いつつ、創作する。
—神里雄大
京都公演 @京都芸術センター
10月25日(金)13:00- (ポスト・パフォーマンス・トークあり)
10月26日(土)13:00- / 19:00-
10月27日(日)13:00- (託児サービスあり/要事前予約)
KYOTO EXPERIMENT 2019 公式プログラム
ツアー情報
那覇公演
11月8日(金)ー10日(日) @アトリエ銘苅ベース
横浜公演
2020年1月11日(土)ー19日(日) @STスポット
神里雄大
1982年、ペルー・リマ生まれ。作家・舞台演出家。10代の数年をパラグアイ共和国、アメリカ合衆国などで過ごす。
2006年『しっぽをつかまれた欲望』(作:パブロ=ピカソ)で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。
2018年には、KYOTO EXPERIMENT 2017で上演された『バルパライソの長い坂をくだる話』で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。近年は文芸誌『新潮』に戯曲が掲載され、ソウル、香港、台北、ニューヨークなどで翻訳戯曲が上演(リーディングを含む)されるなど、その作家性が注目を集めている。『亡命球児』(『新潮』2013年6月号掲載)によって、小説家としてもデビュー。政治や社会情勢への態度を積極的に作品に反映させながら、わかりあえない他者との共時性をテーマとした作品を発表している。
2016年10月より、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてアルゼンチン・ブエノスアイレスに1年間滞在した。2011年度〜2016年度公益財団法人セゾン文化財団ジュニア・フェロー。
Artist
劇作・演出家/劇団
1982年、ペルー共和国リマ市生まれ。作家、舞台演出家。2018年「バルパライソの長い坂をくだる話」で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。各地を訪問し採集したエピソードを元に、移動し越境する人々をテーマにした作品を発表している。
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1ヶ月以上にわたり京都に滞在し、毎日新作の創作を行なっています。今回は、琵琶湖をモチーフとし、外来魚問題とそれに見え隠れするナショナリズム、あるいは違う立場でのコミュニケーション不全についてのことを考えながら、作っています。じっさいにキャストと琵琶湖に行ったり、リハーサル中に話し合いが開かれたりと、岡崎藝術座としてこれまでとは違う毛並みの作品を作ろうと、舞台美術も衣装も含めて試行錯誤しています。さまざまなアイデア実現のため、ご支援いただけますと幸いです。