2022年個展「borderline」で発表した作品です。
おかもと かおり
アーティスト
アーティスト
1971年生まれ。
1994年 京都精華大学 美術学部造形学科(洋画専攻)卒業
日没から夜明けまでの"夜"の世界を表現しています。
作品のモチーフは日常のどこにでも目にするいたってシンプルな場面の切り抜きで、薄暮から夜明けまでの夜をイメージして描いています。日本に住んでいて感じる湿度や時間の流れを表現するのに適しているのが、私にとっては夜でした。
夜をテーマに制作している理由は幼少期の体験が大きく関わっています。私が18歳になるまで住んでいた実家はとても田舎にあり、暗くなれば雨戸を閉めて戸締りをし、夜の世界から隔離するような家でした。たまに内緒で雨戸を少しだけ開けて覗く夜の風景は、水田の水面に映る月明りや遠くで車のヘッドライトがゆっくり擦れ違って行くのが見えたり、暗闇に目が慣れてくると光以外のものも見えてきたり、それらを眺めながら想像を膨らませていました。そこから夜への憧れが強くなり現在の作品のバックボーンとなっています。
描かれている物自体が「現実」で、その向こうに広がる「非現実」。でも場合によっては「現実」である事も「非現実的」と表現される事もあります。その曖昧な境界線を作品として静かに熱く画面上で表現できたらと日々追求しています。