私は自分が生きてきた時間に意味や価値はあるのだろうかと、常々疑問に感じながら生きてきました。そのような疑問に対して、どんなに単調な日々の繰り返しに価値や意味などがなかったとしても、個人が生きてきた時間や積み上げてきた日常という物は、その人固有の唯一の存在であるという感覚を表現したいという思いで制作活動を続けてまいりました。
今回提案する作品のタイトルとした「harvest」は「実り」や「収穫物」を意味する言葉となっております。この作品で表す「harvest=実り」は上記に挙げた「個人が生きてきた時間や日常の積み重ね」です。どんなに単調で淡々と繰り返される日々であっても、それらが積み重なり、連なっていく事で築かれていく人生というものは、各々にもたらされる「実り」ではないのだろうか、という事をコンセプトとし、約10,000ピースに及ぶ小さな鱗状のパーツが大量に連なり、重なりあっていく事で表現される造形の制作過程を通して表現しています。



