本作は、吉野町、天川村、曽爾村で集めた古着を四角に切ってつなぎ合わせ、人が中に集える大きなパッチワークにしたものです。下千本駐車場前にテントを張って実施した会期前の公開制作では、地元の方々も作業に加わってくださいました。服は、物理的にも精神的にも、人と人、人と社会、人と自然、それぞれの間にあり、時にそれらを分断したりもしますが、僕は服の「つなぐ」力に着目しています。通常、服と言えば一人用ですが、つなぎ合わせて大きくすることで、自分の境界が拡張され、より他者に、より自然に近づく感覚を得ることができるのではないかと考えました。この「大きな服」は、風に揺られ、雨に濡れ、ひとつの生き物のように変化しながら、MIND TRAILの期間だけ存在します。たくさん歩く芸術祭で、本作を休憩所として活用いただきながら、人と、自然と、自分と、改めて対話する機会にしていただければ幸いです。



