Levitation #4 浮遊
制作年: 2024
素材・技法: アクリル, キャンバス, その他, ミクストメディア, 樹脂, 箔, 漆
サイズ: 25 × 18 cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:あり

About the Work
- 制作年
- 2024
- 素材・技法
- アクリル, キャンバス, その他, ミクストメディア, 樹脂, 箔, 漆
- サイズ
- 25 × 18 cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- あり
- 額装
- なし
- 作品証明書
- なし
- 作品の販売元
- Soyblanc
- 発送元地域
- 神奈川県
- 発送までの日数
- 2024年11月以降の発送になります
- カテゴリー
- インスタレーション
- スタイル
- 半抽象
Work Details
作品のコンセプト・制作意図
越境性をテーマに、現代社会における日本的美学の
価値構造を描くことに取り組んでいます。
展示風景
京都五条のGallery Gobanguraにて展示を行います。
制作風景
この作品で表現したかったこと
キャンバスの画面上に浮かぶ鯨の絵です。
縦縞模様の黒とそれ以外は文化・価値観の境界を示しており、
それらを越境する鯨を描きました。
展示浮遊装置とのセットになった作品です。
展示浮遊装置は電源をつける事で磁力で作品を浮遊させる事ができます。
制作手法や使用している道具
アクリル絵の具と漆を使い分け、
銀箔の焼き箔、螺鈿などの日本的な技法を取り入れています。
制作にかかった時間
作品につきおよそ1ヶ月の制作期間をかけています。
制作場所(アトリエ)について
自宅アトリエにて制作を行なっております。
作品やタイトルに込めた想い
海外で生まれ育った日本人の作家として、
戦後日本に入り込んできた西洋的価値観と、
日本的価値観は折り合いをつけてきたのかに関心があり、
作品制作においてこれら価値を俯瞰したいと考えています。
Exhibition Information
- 過去の展示
- Soyblanc 個展「LEVITATION-浮遊-」2024.11.02 - 11.03
How to Buy
この作品の販売は終了しました。
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Artist
現代美術作家
私はオーストラリアで生まれ、日本国籍のまま11年間をその地で過ごしました。どちらの国にも完全には属さないという感覚が、私の制作の出発点です。《Levitation Whale》シリーズでは、キャンバスにアクリル絵の具と漆を縦縞状に交互に塗り重ねます。抽象表現主義的な身体の痕跡を残すアクリルの筆致と、静かに光をたたえる漆の平滑面。感覚で幅を決め、作品ごとに揺らぐこの縞は、葬儀に用いられる鯨幕を参照しています。鯨の背と腹の色にちなむ黒白の幕は、かつて婚礼にも用いられたとされますが、戦後には弔事の象徴となりました。千利休の時代から美の色とされてきた黒が、西洋的な喪の色へと書き換えられたのです。私はその反転に戦争と歴史の業を感じ、漆の黒を塗り重ねることで、書き換えられた黒の美しさを取り戻そうとしています。その縞を、鯨が横断していきます。鯨は国境を持たない生き物ですが、その意味は国によって正反対になります。日本の沿岸では海の彼方から富をもたらす恵比寿として祀られ、オーストラリアでは保護の象徴として、両国が国際司法裁判所で争うほどの対立を生みました。両方に根を持つ私は、どちらの側にも立てず、両義的な感情に苛まれてきました。それでも鯨は、恵みをもたらす存在です。現代の市場で、流れを動かす大口投資家が「クジラ」と呼ばれるように。素材の選択も、境界を往復してきた歴史に連なっています。ヨーロッパ向けに螺鈿と蒔絵で作られた南蛮漆器。ジャポニスムを経てクリムトへと渡った日本の金の美学。私はこれらの技法を独学で学び、工芸の外側から組み替えています。鯨の周囲に散る丸い螺鈿は、オーストラリアでアボリジニの人々から学んだ同心円の記号を、海の素材で翻訳したものです。国家間の分断が深まり、技術が人間と機械の境界を揺るがす今、自分がどこに属するのかという問いは、誰にとっても切実なものになっています。螺鈿と焼き箔の輝きは見る角度によって変わり、作品は鑑賞者が自ら動くことで初めて完成します。どこにも属さないことは欠落ではなく、重力から自由になることです。境界を越えていくことの美しさを、私はこの浮遊する鯨に託しています。
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