《オブジェの唄》the song of objects
制作年: 2022
素材・技法: セメント, その他
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:未設定





About the Work
- 制作年
- 2022
- 素材・技法
- セメント, その他
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- 未設定
- クレジット
- 「TOKAS Project Vol. 5『ひもとく』」(トーキョーアーツアンドスペース本郷) 撮影:髙橋健治 画像提供:Tokyo Arts and Space
- 額装
- なし
- 作品証明書
- 未設定
- カテゴリー
- インスタレーション
- スタイル
- ミニマリズム, プリミティヴィズム
Work Details
《オブジェの唄》the song of objects
子どもの頃、母が私を寝かしつける時にはよく、私を抱っこしながら、家中をゆっくり歩き回っていた。その時、子守唄の代わりに、家にあるものを読み上げるのが母の習慣だった。明日買い物に連れて行くからという設定で、架空のリストを考えながら、一定のリズムで関連のない単語を並べていく。その経験が原因なのかどうかはわからないが、私は高校までずっと、自分が周囲の「もの」だけで構成されているのだと勘違いしていた。例えば身につけた服やアクセサリ、自分で選んだカーテンや壁紙など、それらのものを他人に見せることでしか、自分を表現できないのだと思っていた。
それはただ、自分の人格を作り上げるまでによくある過程なのかもしれない。子どもは、まるで乾く前のセメントのように、落としたものの形がそのまま痕になって残る。そしてこれから先、このセメントの表面に生まれるひび割れは、多かれ少なかれ最初に残されたその痕に影響されてしまう。
初めて作品に乗る時は、少し驚くかもしれない。しかし、少し時間が経つと、新しく割れ目を作り出すのはそれほど簡単なことではないと気づくだろう。もしかすると我々は、先人の足跡を辿って、慎重に、ゆっくりと、一歩一歩進んでいくことしか出来ないのかもしれない。
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