Crater
制作年: 2022
素材・技法: 油彩, キャンバス
サイズ: 134 × 162 cm
エディション: 1点物、ユニーク
サイン:未設定

About the Work
- 制作年
- 2022
- 素材・技法
- 油彩, キャンバス
- サイズ
- 134 × 162 cm
- エディション
- 1点物、ユニーク
- サイン
- 未設定
- 額装
- なし
- 作品証明書
- 未設定
- カテゴリー
- 絵画
- スタイル
- 静物
Work Details
【Crater】
アトリエの床にはモチーフのリンゴがいくつも転がっている。
目の前のイーゼルには、下描き途中のF100号のキャンバスが立てかけられている。
モチーフのリンゴの配置の形はコップ座、盃のシルエットで酒神バッカスの盃と言われている。
明るくない星座で夜空を見上げても見つけることが難しい星座だが、その形が気に入ったので今回の展示のメインにと思い木炭で描き始めた。
そんな状態で丸一日ほど止まっている。
油絵具を筆にのせたまま最初の一筆に躊躇して、立ったり座ったりを繰り返している。
頭の中のイメージをキャンバスに直接移す事はできないので、画家は絵具を頼りにイメージから絵に変換させてキャンバスに移す必要がある。
木炭の下描きのときに、頭の中に完成のイメージが出来てしまい変換の際の誤差でイメージを壊さないようにと変に緊張して筆が進まない。パレットには絵の具が出ている。
何かを頼りに描き始めようと床のリンゴの間をウロウロ歩きながら観察する。
配置したリンゴの間を歩いていたら、不用意にリンゴを蹴ってリンゴがずれる。
目の前のリンゴと下描きのキャンバスのリンゴがずれる。
下描きのキャンバスのリンゴと頭の中のイメージのリンゴがずれる。
完成したかのようなイメージとの隙間にねじ込むように筆をとってキャンバスに描き始める。
バーミリオン、カドミウムレッド、ビリジャン、ローシェンナ、スカイブルー、インディゴブルー、アイボリーブラック、ジョンブリアン、チタニウムホワイト…etc.
最後にキャンバスの裏に〈Crater〉とタイトルを描いた。
完成したリンゴの絵を見て、最初のイメージはすっかり忘れている。床のリンゴも、歩き回るたびに蹴り飛ばし散乱している。こんな形だったのだろうかと思いながらも目の前の絵に目線が戻る。リンゴのような色と形の絵の具の記号を見て、アトリエを出て空を見上げる。
コップ座はどこだ。
2022.6
View in a Room
Artist
画家
1991年生まれ。 主に油彩画を用いて日本美術史と自分を繋ぐフィールドをつくるため制作を行っている。 東京藝術大学で油彩画を学ぶ。小津は東洋美術の山水画、浮世絵、洋風画や⻄洋美術のモチーフなど過去の美術作品を参照しながら油彩画を制作し、東洋的絵画空間における画家とモチーフの関係を探索しながら制作活動を行っている。 昨今は「静物画」、「風景画」、「人物画」という絵画の基本な主題を通じながら、東洋的絵画空間にみられる(画家とモチーフとの距離)や(絵画空間の設定)といった関係に注目をして東洋美術を再考するような制作を行なっている。
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