

T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2026
プロジェクト
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概要
技術・才能・寛容性、3つのTが交差する場所に文化は生まれる——
そのコンセプトのもと、世界からトップアーティストと主要文化機関のキュレーターたちを迎える写真フェスティバル「T3」が、8回目の開催を迎えます。
【2026年のテーマ|「と(&)」】
「と」は、日本語でいちばん小さな接続詞です。
けれど、世界のかたちを決めているのはこの小さな一文字かもしれません。
「自分と他者」「男と女」「自然と都市」——私たちはいつの間にか、「と」をどちらかを選ぶための区切りとして使っています。ですが、表裏一体や陰陽という言葉があるようにアジアには二項対立ではない「ものの見方」があるはずです。
写真は、もともと「と」の芸術です。撮る者と、写る者の眼差しが交差し、写真となった世界の断片は並べられ繋がり、作品と、見る者が、静かに触れる。
T3 2026は、世界中の写真家たちとともにこの最も小さな接続詞「と」から世界の可能性を問い直す24日間です。

TOFROM YAESU TOWER
- 住所
〒103-0028 東京都中央区八重洲1丁目6−1TOFROM YAESU TOWER 1F 檜物町スクエア
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
7:00-23:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【メイン企画展】ザネレ・ムホリ|ものが王冠になるとき、
写真は、奪うことから始まった。撃つ(shoot)、捕らえる(capture)、晒す(expose)——写真の語彙は所有と支配の語彙である。カメラは長らく「見る側」の特権であり、アフリカの身体は「見られる対象」として客体化され続けてきた。 本展を構成するザネレ・ムホリの『Somnyama Ngonyama, Hail the Dark Lioness(漆黒のライオネスよ、讃えよ)』は、この構造へのもっとも根本的な応答である。ムホリは洗濯バサミやゴム手袋——家事労働者として生きた母の、そして労働を強いられてきた人々の道具——を王冠や装身具へと編み直して身にまとい、カメラを自らに向ける。ものが王冠になるとき、収奪の記憶は誇りへと書き換えられる。深い黒へと焼き込まれた身体が、画面の中心からわたしたちをまっすぐに見返す。 誰が誰を見るのか。ムホリはまなざしの方向を変えながら、かつて奪った側から何ひとつ奪い返さない。写真はここで存在の「証拠」であることをやめ、「私はここにいる。この形で、自らを定義する」という立法行為へと変貌する。誰からも奪うことなく、価値が創造される。撮る者と撮られる者——対立として固定されてきた二項はムホリの身体の上でひとつに重なり、「対」は「と」へと書き換えられる。問われているのは、わたしたちのまなざしの側である。あなたは誰を、どちら側から見ているのか。
PHOTO:Zanele Muholi, Bester VIII, Philadelphia, 2018 Courtesy Zanele Muholi; Southern Guild, Cape Town/New York; and Yancey Richardson, New York. © Zanele Muholi

東京ミッドタウン八重洲
- 住所
〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目2−1 東京ミッドタウン八重洲1F
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
9:00-23:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【メイン企画展】ルーカス・フォグリア|コンスタント・ブルーム
ペインテッド・レディ(ヒメアカタテハ)は、世界最長の渡りを行う蝶である。ルーカス・フォグリアは、アフリカから中東、地中海を越えてヨーロッパへと至る彼らの旅路を辿り、その途上で出会う人々や風景とともにその姿を捉えてきた。『Constant Bloom』は、自然と人間、生態系と政治的境界線を切り離されたものとしてではなく、絶え間なく繋がり合うひとつの連続した世界の一部として捉え直す試みである。

東京建物日本橋ビル
- 住所
〒103-0027 東京都中央区日本橋1丁目3−13 東京建物日本橋ビル1F
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
平日 7:00-20:00
土祝 8:00-17:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展1】サラ・ファン・ライ|L’épaisseur du temps(時の奥行)
サラ・ファン・ライは、写真やコラージュ、セルフポートレートを通して、詩的なイメージを生み出す写真家だ。さまざまな場所や瞬間、現実から切り取られた断片をレイヤー状に組み合わせた作品には、記憶が幾重にも重なり、時間が折り畳まれ、見慣れた風景がどこか不思議な世界へと変容していく。それは、目に見える世界を記録するというよりも、私たちの認識と想像のあいだに存在する視覚言語を浮かび上がらせる魔法のようだ。 本展では、風景やオブジェクト、身振りに加え、東京の街並みもまた、幾層もの時間を宿す風景として作品に織り込まれる。異なる場所や記憶、時間が静かに重なり合うことで、「時の奥行」が立ち現れる。

三栄ビル
- 住所
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目5−8
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)終日
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展1】サラ・ファン・ライ|L’épaisseur du temps(時の奥行)
サラ・ファン・ライは、写真やコラージュ、セルフポートレートを通して、詩的なイメージを生み出す写真家だ。さまざまな場所や瞬間、現実から切り取られた断片をレイヤー状に組み合わせた作品には、記憶が幾重にも重なり、時間が折り畳まれ、見慣れた風景がどこか不思議な世界へと変容していく。それは、目に見える世界を記録するというよりも、私たちの認識と想像のあいだに存在する視覚言語を浮かび上がらせる魔法のようだ。 本展では、風景やオブジェクト、身振りに加え、東京の街並みもまた、幾層もの時間を宿す風景として作品に織り込まれる。異なる場所や記憶、時間が静かに重なり合うことで、「時の奥行」が立ち現れる。

東京建物八重洲ビル
- 住所
〒103-0028 東京都中央区八重洲1丁目4−16東京建物八重洲ビル 1F
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
7:00 - 20:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展2】植田正治&牟禮朱美|Ueda Shoji’s Inner Child / さなぎの中は誰も知らない
世界的に知られる写真家・植田正治と、その教えを受けた写真家・牟禮朱美による二人展を開催します。ともに鳥取県出身で、植田は生涯にわたり鳥取を拠点に創作を続け、牟禮も現在、鳥取で制作活動を行っています。共通の被写体である「子ども」をテーマに、植田正治は「Shoji Ueda's Inner Child」、牟禮朱美は「さなぎの中はだれも知らない」を東京建物八重洲ビルで展示します。世代を超えて鳥取の風土に育まれた二人の写真家による、作品の響き合いをぜひご覧ください。

TODA BUILDING
- 住所
〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-1TODA BUILDING 3F APK ROOM
- アクセス
JR各線「東京駅」八重洲中央口 徒歩7分
東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線「日本橋駅」B1出口 徒歩5分
東京メトロ銀座線「京橋駅」6番出口 徒歩3分
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
11:00 - 19:00
※10/14のみ一部閲覧不可
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展3】STUDIO+ 拡張する現代写真 #2 アントニー・ケアンズ&ピータン
写真は、見えるものを写す装置ではない。世界を書き換える「変換」の装置である。3次元の世界は2次元の平面に、フィジカルな世界はデータ=情報に置き換えられ、イメージは大きさを持たない。この変換は複写ではなく、介入である。見えないものを見えるようにし、動かせないはずのものを到来させる。本展の2人は、この力を別々の方向へ突き詰める。アントニー・ケアンズは、知覚の側へ向かう。1980年代のトイ・ビデオカメラで夜の都市を撮り、粗いピクセルの向こうに、都市が時間の積層に沈めてきた骨格を浮かび上がらせる。見えやすいものだけが肥大する社会から、見えなくされた現実を取り出す。ピータンは、物質の側へ向かう。「石を動かすと世界のバランスが崩れる」という禁忌を、物質と情報の等価交換ですり抜け、世界の秩序を保ったまま石を会場に到来させる。ここでは見える/見えないは問題ではない。変換が現実を動かしてしまうことの証明である。見えなくされたものを取り出すケアンズ「と」、動かせないものを到来させるピータン。京橋の街を100年建ててきたこのビルで、2つの変換は出会う。作品の前に立つあなたも、すでにその変換のなかにいる。
PHOTO:Exhibition view 'PXL CTY' by Antony Cairns at MEP – Maison européenne de la photographie, Paris, 2022. ©Tadzio

Gallery & Bakery Tokyo8分
- 住所
〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 1F
- アクセス
東京メトロ銀座線「京橋駅」6番出口 徒歩3分
東京メトロ銀座線「日本橋駅」B1出口 徒歩5分
JR各線「東京駅」八重洲中央口 徒歩8分
- 営業時間
10月3日(土)- 10月20日(火)
8:00 - 19:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展4】写真と想像力:鈴木のぞみ & 上原沙也加 with the Higashikawa Award Collection
近年、目覚ましい活躍をみせる鈴木のぞみと上原沙也加。ふたりは、写真を通じ優れた表現活動を行う人物に贈られる「写真の町」東川賞(新人作家賞)をともに受賞しています。本展では、鈴木と上原の東川賞受賞作と、その後制作された近作をご紹介します。ここでキーワードとしたのは想像力という言葉です。街中や日用品に見られる小さな穴。その穴を通った光が作る映像を、鈴木は印画紙や日用品に定着させてきました。かすかな光の痕跡は、鈴木が見出したもうひとつの世界の姿です。自分が生活する場所を見つめ直す。いま目の前にある風景にはどのような時間が折り重なっているのか。上原は、風景の細部から出来事をたどるように、沖縄を撮り続けています。想像力とは、ここでは余白を読む力だと考えます。ふたりは、ただ被写体や情報を追うだけでなく、その場所や物の歴史、背後の意味をくみ取ります。一枚の写真の奥に広がる時空を、ともに想像する機会となれば幸いです。

東京スクエアガーデン
- 住所
〒104-0031 東京都中央区京橋3丁目1−1東京スクエアガーデン 1F
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
東京スクエアガーデン:終日
※東京スクエアガーデンアートギャラリー:10:00-19:00(土日祝閉館)
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展5】池田佳歩(T3 NEW TALENT)キュレーション展 児玉浩宜&何兆南 Trace Layers
都市の表面に刻まれた痕跡を通じて、時間の重なりを見つめる展覧会。本展では、都市に堆積した痕跡を異なる視点から捉える二人の作家を紹介する。児玉浩宜の「BLOCK CITY」では、社会的な出来事の渦中においてリアルタイムに変化する都市空間を見つめる。そこでは人々の行為や集まりが都市に一時的な変化を生み出し、風景は絶えず更新されていく。一方、South HOの「Work Naming Has Yet to Succeed」では、出来事が過ぎ去った後に残される痕跡に着目する。抗議活動や社会運動の名残、補修や消去の痕跡は、やがて日常風景へと滲み込み、風景の一部として沈殿していく。出来事の発生とその余波、生成される痕跡と時間のなかで変質しながら残り続ける痕跡。両者の視点を往還することで、本展は都市を単なる物理的な空間ではなく、無数の出来事や記憶が折り重なりながら書き換えられていく場として捉え直す。

八重洲ダイビル(ヤエチカ(八重洲地下街)25号階段)
- 住所
〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目1−1八重洲ダイビル
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
6:00 - 23:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展6】piczo |レインカネーション
20年間住み慣れたイギリスを離れ、日本へと拠点を移す前に撮りたいと考えた場所。それは2022年に妻と訪れたアイスランドだった。同じ被写体、同じ車、同じルートを辿り、同じホテルに滞在するという、記憶をなぞるかのような旅。それは、過去の記録を現在に呼び起こすような、不思議な体験だったという。
「reincarnation」――転生、再来、再生という意味を持つ本展のタイトルには、写真に記録された過去が固定されたものではなく、新たな意味を宿し生まれ変われる「動的な記憶」であるという、写真の本質が示されている。

HANASAKA SQUARE
- 住所
〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目1−1 YANMAR TOKYO B1F
- 営業時間
10月3日(土)- 10月26日(月)
10:00 - 19:00
- 入場料/観覧料
無料
- その他
【企画展7】アイラゴン - 人類の三回目の呼吸
呼吸は、いちばん小さな循環である。一方向に流れるだけの現代の消費に対して、アイラゴンのルーツである遊牧の世界観は、まったく別の前提に立つ。すべては呼吸のように、めぐっていく。《人類の三回目の呼吸》は、遊牧民の住居ゲル(パオ)を思わせる円筒形の構造体に、羊毛フェルトで編んだ白い三つ編みのロープが絡み合うインスタレーションである。会場に響くのは、アイラゴン自身の声——祖父から受け継いだホーメイ——と自然の音。ひとつの喉からふたつの声が生まれる歌唱は、それ自体が身体の中の循環だ。 モンゴル族には髪を三つ編み(辮)に編む伝統があり、3歳で辮を切る儀式が今も行われている。辮は身体に刻まれたアイデンティティのしるしであり、三つ編みとは、3つの束が絡み合い1つの形になることでもある——呼吸と、自然と、私たちのように。モンゴルと日本、伝統と現代、失われるものと取り戻されるもの——切り離されたものを、アイラゴンは三つ編みのように結び直していく。 本展は、才能を咲かせるヤンマーの「HANASAKA」の理念のもと、若い才能が社会へ羽ばたく場としてHANASAKA SQUAREをひらく試みでもある。消えかけた記憶に、もう一度息を吹き込むこと。この小さな広場から、その呼吸が始まる。


